ココからのブログ

昭和生まれの50代ココです。

メメちゃんの冒険。

 

 

 

 

 

毎日、のんきに暮らしているのだけど、今日はとても楽しい一日だった。



私のこと、本当に人懐っこい猫ちゃんって、みんなが言うのだけど、
正直、どういう意味なのかよく分からないの。

 

私の家は、城下町から、車で30分くらい山奥へ入った場所にある。

クマゲラが鳴いたり、イノシシや猿が、時々畑に遊びにきたり、人間以外の生き物の気配がとても多い場所なの。



私の家族は、おばあちゃんと、みんなに人見知り猫と言われる、クロちゃん。

去年までは、とても長生きな猫生をすごした、片目のジャック君もいて、とても賑やかだった。

おばあちゃんは、まだどうしても、ジャック君とお別れできなくて、小さな箱の中でまだおうちにいるの。

 


今日は、朝から、インターホンが鳴って、カッコいいおにいさんと、なんだかあわてんぼうな感じのおばさんがおうちに入ってきた。


朝の挨拶が終わったかと思ったら、すごい勢いで、なにか運んでた。

大きな機械や、バケツ。工具箱や、薬品。ブラシや雑巾が入った箱。


クロちゃんは怖がっていつも隠れる場所に行ってしまったけど、
私は、いったい何が始まるのか見たくてたまらなかったの。




ひとしきり、荷物を運んだあと、かっこいいおにいさんと、あわてんぼうのおばさんは家の中に入って、なにかやっていたみたい。





でも、わたしは、その頃、なにをやっていたか知らないの。



だって、私ったら、なにがはじまるのか見たくて近くにいったときに、びっくりして、おうちの外に出てしまったの。




おばあちゃんは、あわてんぼうのおばさんとおしゃべりに夢中で、私がいなくなったのに気づいていない。

 


玄関のドアは閉まっていたし、仕方ないからお外で隠れていよう。



まだ小さかった時、お外に遊びに行ったら、誰かにかじられて、大怪我をして帰ってから、いつも必ず、お散歩はおばあちゃんとしているのに。




怖い。




どうしたらいいんだろう。





おばあちゃん、どうしよう。

 

 

 


わたしが、ドキドキしながら、おうちの裏の草むらに隠れていたら、さっきのおばさんが、バケツを持って歩いてきたの。



エアコンの室外機にバケツを置きながら、キョロキョロ誰かを探している。


私と目が合ったら、驚いた顔で、変な歩き方で、抜き足差し足、おうちに入っていった。


キジトラちゃんがお外に!


って言って。



それにしてもへんなおばさんだった。

 


隠れて見ていたら、バラバラにしたエアコンの外側を、お外の水道で洗いながら、どうしようどうしようってずっと言ってるの。



車に轢かれたらどうしよう。
熊に食べられたらどうしよう。


キジトラちゃん、どこー?
って独り言を言いながら、洗ってる。


なんだか我慢できなくなって、1メートルくらいまで近づいてみたんだけど、全然気がつかない。


やっと目が合ったと思ったら、腰が抜けそうになってて、

「お願いだから、そこで待っててね。お願い。」

って言いながら、猫みたいに、地面に手をついて、四足歩行でそろりそろりと、歩いて行ったの。


私がどこかに行かないように、ああやって歩いているみたいだったけど、やっぱりなんかヘンだった。


言われたとおりに待っていてあげたら、おばあちゃんと一緒に戻ってきたの。


その時は、ちゃんと二本足で立っていたわ。



おばあちゃんの顔を見たら、なんだかすごく長い間離れていたような気がして、嬉しくなって、思わずジャンプして腕に飛び込んじゃった。



あのおばさんは、ちょっと泣きそうになっていて、何回も良かった良かったって言ってた。


でも、なんで泣きそうになっているのかしら。



1人でお外に行ったらダメでしょって、おばあちゃんにものすごく怒られたけど、
なんだかすごい、冒険をした気分。


ちょっと、冒険が足りなかった。


あまりにも、楽しかったから、おうちに入ってからも、玄関の風除室から、お外でエアコンを洗っているおばさんを、ずっと見ていたの。

 

開けて開けてって、アピールしたけど、絶対に開けてくれないの。

 

「だーーーーめ!」て笑ってばかりいるの。

 

 

 

 

 

あんまり、私がにゃあにゃあ鳴くから、おばあちゃんはピンクのリードを持ってきて、久しぶりにお散歩に連れて行ってくれたわ。

 


やったぁ。

 


おうちの周りを一周。

 

大好きな草を食べて、私のリードと同じピンクのお花を眺めながら、お外の空気を吸って、おばあちゃんと歩いたら、すごく気分が良かった。


クロちゃんも来ればよかったのに。


 



「めめちゃんはどうしてそんなにお転婆なの。」

 

 

 

おばあちゃんは、いつもそういうけど、私も、クロちゃんも、ジャック君も、昔は保護猫だったから、おばあちゃんと安心して暮らせることが、嬉しくて仕方がないの。



私たち3匹は、全員性格が違ったけど、みんな平等にかわいがってくれるおばあちゃんが大好きなの。


私を、家族にしてくれてありがとう。


かっこいいおにいさんと、あわてんぼうのおばさんが、お仕事が終わって帰っていったわ。



おばあちゃんは、ずっと、私たちの事を、あのおばさんに教えながら、なんだかとても楽しそうだった。

 


笑っている、おばあちゃんを見るのが、私の何よりの幸せ。



今日は楽しい一日だった。




またね。




                     メメ。

 

 

 

 


※これは、最近の出来事です。メメちゃん視点で書いてみました。
 脱走した後、目の前まで来てくれた時は、本当にびっくりでした。
 猫ちゃんのいるお宅では、搬入時の玄関の開けっ放しは、絶対にダメだと反省。
 懲りないメメちゃんは、めちゃくちゃ可愛かったです。
 元気かな? 

               ココ