ココからのブログ

昭和生まれの50代ココです。

たぶん今年1番。超絶イライラした日

引越しのように、やらなければならない事が山のようにあるイベントは絶好の人間観察のチャンスだ。


役所やらライフラインやら変更することが山のようにある。
電話をしたり出向いて色々な人と何度も何度も会話をする。

年度末引越しシーズンの3月。
どこも混んでいて何もかもネットでできるようにならないかとつくづく思った。

なんとなく殺伐とした雰囲気。

長い間待っているのでいざ自分の番が来た時は焦りすぎて口がスムーズに動かない。
自分にしか理解出来ない説明の仕方で話しているくせに、分かってもらえないとあからさまにキレる人も見かける。


うちの夫も若干このタイプでびっくりするくらい説明が下手だ。
そして電話だとなぜか少しきどった標準語風に話すので輪をかけて上手く言えずわかりずらい。

普通に話せばいいのに隣で聞いていて、
「それだとうまく伝わらんだろうに、きどってんじゃねえよ」と思ってしまう。

相手が出るなり少し偉そうに、あのですね~なんて自分のことも名乗らずに唐突に言いたい事を言う。さぞ電話口の相手は困惑しているだろうと、隣で聞いていて毎回思う。


どけ!貸せ!と言って受話器を奪い代わりに説明したくなるがそこは抑える。


そんな夫のような人を何度か今回も役所の受付で目にした。

待っている間にでかい声で要領を得ないそれでいて偉そうな説明が耳に入ってきて、スマホを眺めながら思わずチラ見してしまった。

自分も世の中の仕組みも進化どころか退化している?



今まで、引越しの手際に関して私は自信があった。
でも今回はめちゃくちゃ疲れることが多かった。

やはり若い頃と比べてパワーがないのだろう。
それにしても色々な事が面倒になった。
そしていまだに終わらない。


例えば。
マイナンバーを作るとコンビニで住民票がとれるとあれほどテレビで宣伝してる割に対応していない市町村があって今回引越ししたところは対応していない市町村だった。
中核市なのに。
心底驚きだった。
なにやってるの政府ってちょっと思う。



こんな使えないマイナンバーカードも引越しの度に本人がそれぞれ変更に行かなければならず 、コロナ禍にロビーで1時間以上待ちだった。
家でスマホでできるようにすればいいのにと思う。

部屋の退去は,いまだに押印の為にハンコ持参でこのキャッシュレスの時代に
最後は現金精算でお願いしますときたもんだ。





前回の引越しと変わっていないどころか、以前は電話で済んだことや家族の分を代表でやれたものが個人情報やらの関係なのかかえって手間が増えた。


すてきなプロ意識。


ただでさえ煩雑な手続き。

今回の人間観察でつくづく感じたのは、やはり笑顔の力だった。

役所のお姉さんが
「たいへんお待たせしました。」
笑顔とほのぼのとした雰囲気

その時点で待っていたこちらもスタートから全然気持ちが違ってくる。

そしてそんな人はほのぼのした雰囲気とは逆で手はテキパキと動きスムーズだ。
プロ意識の高い人は腰の低い人が多い。
聞く力があるのでこちらもなんでも質問しやすく、お互いにニコニコと気持ちよく手続きが終わるのだ。


マスクをしていても笑顔は分かる。
そして電話であってもやはり声と話し方でどんな人か分かるし全然気持ちが違ってくる。
手続きこそ面倒が増えたが、今回はそんな素敵な人も多かったのが嬉しかった。

聞く耳がなさすぎる。




今回の引越しの諸々がこれで終われば良かったのだが、先日とんでもない人に一人当たってしまった。


私は普段からわりあい、人との言葉のやり取りに関して気をつけようとしている。
こちらから丁寧に話すとたいていの人と穏やかに会話がすすむと思っていた。



でも今回ばかりは自分の中のヤンキーを登場させてブチ切れてやろうかと一瞬思った。



今思うとつまらない事でキレなくて良かったが娘に言わせると十分キレていたようだ。
物凄く丁寧な言葉でキレてたよねと言われた。




先週末。
こだわって使っていた二槽式洗濯機のコードが断線していて動かなくなった。
引っ越し前に捨てそびれこちらのゴミ処理場に捨てに行こうと車に積んで走っていた。


途中、町の電器屋さんが目に入った。
二槽式洗濯機はいまや扱っている店舗も少なく買うのも手間がかかるし日本製で結構気に入っていた。

直してもらえたらラッキーだと思って近くからその店に電話をしたら、とにかく持ってきてみろと言われたのですぐに行ってみた。

そこにはめちゃくちゃ威張ったスポンジボブイカルドみたいなじいさん社長が玄関で待ち構えていた。

全然こんなの簡単に直せるよと言われたのでお願いした。

「うちもいつまでも取りに来ないと邪魔になるから月曜日に早めに取りに来てよ。あ、そこに名前書いてって」

チラシの裏に名前を書きながら、少し言い方が横柄だなと思ったがその時はそれほど気にならなかった。



月曜日。
9時の開店と同時に取りに行った。
洗濯機を取りに来ましたと言うと、店番の
女性は今社長がいないのでわかりませんと言う。

あきらめて帰ること片道20分。


家に帰って部屋に入ったタイミングで携帯が鳴り激高したイカルドに怒鳴られた。


あんたね、配達しろなんて図々しいよ。あんなもの直してあの金額でたいした儲けにもならないんだよ。取りに来るって言ったよね?約束忘れたわけ?」



あの女性もどういう説明すればこういうことになるのだろう。

こっちに非はあるっけ?ないな。



私は開店と同時に取りに行った。
配達してくれとはこちらから一言も言っていない。
そちらの女性は確認もせず分からないの一点張りだった。
そもそも洗濯機がどれか社長がきちんと伝えてから出掛ければ良かったのではないか。
何往復もせずに、出来れば一回で済ませたかった。
なぜ怒鳴っているんですか?



こんな感じの事を薄気味悪いくらい冷静に早口で言ってから出発した。

店に到着した。

「今の人は常識がないから困ったもんだよ」

まだ言うか・・・・・



文句を言いながらイライラしていた。雑に洗濯機を車に積んだので、直して貰ったコードが思いっきりぐにゃっと折れ曲がっていた。
社長にしてみれば私は若造だろう。
そんな相手に一気にいろんなことを言われたのだ。
私が到着するまでの20分の間にさらに怒りが増したとみえた。
自分の怒りのやり場を今の人は常識ないという言葉にすり替えたようだ。



社長はきっと根が負けず嫌いなんだろう。



「また壊れたら修理をお願いします。ありがとうございました。」

気持ち悪いくらい笑顔で丁寧に言って車に乗るなり、娘が助手席で言った。



「お母さんの笑顔が逆に怖ぇ。二度と来てほしくないだろうね。あのおじいさん。まだこっち見てるよ。」


洗濯機は順調に動いている。さすがの職人なのだろう。




そして人のふり見て思う。

歳を重ねてからこそ、自分から出す言葉や態度に気をつけなければ。


                    ココ