ココからのブログ

昭和生まれの50代ココです。

蛇足コンテスト優勝候補。

蛇足という言葉は自分のためにあるのではないかと思っている。
いつも余計なことばかりする。

でも蛇に足をつける遊び心は嫌いじゃない。

頼まれていないことをしようとする。

いつも調子に乗ってやりすぎる。
自分では親切でやっているつもりなのだが、よくよく考えるとその行動にはよく思われたいとか褒められたい気持ちが少しはあるように思う。

ホームヘルパーで利用者さんのお宅の食事を作っていた。
一日3食の三日分。
合計9回分のおかずをタッパーに詰める。
時間との勝負だ。

私は料理はいばれるほど美味しいかは別として作るスピードだけは速い。

自分の母親は社員食堂のおばさんをやっていたし、夫の母も昔お店をやっていた。
結婚当初は夫の親の近くに住んでいたので多少の見られたらどうしようという緊張感もあった。
そんな感じで鍛えられたのでとりあえず普通の家庭料理ならば早いほうだと思う。

ヘルパーの介護技術はそんなでもなかったので、わりと調理で訪問をすることが多かった。

冷蔵庫の中身で適当にお任せでやってくれという利用者さんが多かった。

先輩ヘルパーが前回作ったものが書かれたノートが参考になったし、そのうち利用者さんの好みを聞いたりして慣れていった。

冷蔵庫の食材をざっと見渡しそこからが集中モード。

肉などの生ものを切る前に和え物や野菜の副菜を作る。

まずは材料を一気にぜんぶ切る。

一つの鍋で煮込んで途中から洋風や中華や和風に味を変えて品数を増やした。
頭もガスコンロもフル稼働で動かす。
魚も同時に焼いてどんどんタッパーが埋まっていく。

一時間の制限時間を15分くらい残して終わりそうなときに悪い癖が出る。

「そういえば卵焼きが好きだったよね。ついでに作ってあげようかな」
「あ、ポテサラも好きだったよね」
「間に合う間に合うやっちゃえ。」

おまけがつくのだ。こんな感じでやりすぎる。

掃除で訪問してもそんなにむきにならなくてもというくらい頑張ってやってしまう。
キラーんていう感じにすがすがしく仕上げたい。

「あなたを見てると回ってるコマを見てるみたいだわ亅

あれはきっと褒められていたのではなくて、見ていてせわしない動きがうるさくて疲れるという意味だったのだろう。

伝われよって思った人もいたかもだ。

今思い返すとヘルパー失格だった。

利用者さんには喜んでもらえても、必要とされている事以下でも以上でもダメなのだ。
なにより過剰なサービスはほかのヘルパーさんに迷惑がかかるのだ。

その証拠にある日事務所で一回りも年上の同僚に文句を言われた。

「あなたが作りすぎるから私がさぼってるように思われるのよ。」

正直その人は一時間の間、何をして過ごしているのだろうと思うくらい品数も少なかった。
掃除も最低限をできるところまでしかやらない人だ。
違う意味でヘルパーとしてどうなのかと思う面もあった。


あの人と私を足して割ったくらいがちょうどよかったんだと今なら分かる。

完全に蛇足おばさんだった。

蛇に足を書きまくり?

最近の家電や日用品はちょっと蛇足が過ぎると思うことがある。

昔に比べてなんにでも機能が多すぎる。

ガスコンロの火力調整で勝手に火が弱くなるのはいらない。
強火であおらせて欲しいのに余計なお世話をしやがる。
オーブントースターのサーモスタット機能もそうだ。
グラタンを張り切って焼いていたくせに急に元気がなくなって焼き目はどうした!と言いたくなる。
どっちも安全性のためだなのだろうが極端に効きすぎる。

冷蔵庫やレンジもそう思う。
家事も料理もしないおじさんたちがノリで決めたようないらない機能がついていたりする。
会議で何も思いつかなくてやけくそで言ったら採用されたんだろうか。

一回の電気代とか毎回表示されるのもあるらしい。
AIとかついてるのも使いこなしてる人はいるのだろうか。


トイレで勝手に水が流れるのも自分のタイミングで流したいし、うっかりカイロとか落とした時に立ち上がっただけで流れると詰まらせそうで要らない気がする。

でもこれは手が不自由だったりで、必要な人もいるのかもしれない。

とはいえ思う。

なんでもつけりゃーいいってもんじゃないのでは・・・?

なんでもほどほどに。


やりすぎのヘルパーだった自分。
プロ意識とはでしゃばることではない。

今思い返すと口には出せないくらいやりすぎた。

それなりに喜ばれたことには後悔はしていないが反省はしている。

家電も人間もでしゃばらないほうがいい。
痛いおせっかいおばさんにならないようにこれからは気を付けたい。

あ、個人的にはテレビの二画面もいらないと思う。

使ってる話を聞いた事がない。

                  

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