最近同年代の同志のような人に、物凄く面白いドラマを教えてもらった。
一気に見終わると楽しみが無くなるので、1日1話と決めている。
いつまでも終わらないで延々と続いて欲しいくらい良い話。
ひねくれた私の趣味嗜好。
恋のスケッチ~応答せよ1988~
いつも思うが韓国ドラマの人間の描き方は凄い。
なんとなく軽い気持ちで合わなかったらやめるつもりで見始めるのだが、
途中からいつもハマってしまう。
あっという間に登場人物一人一人に感情移入する。
時代は1988年。
その頃18歳だった幼馴染5人とその家族の物語。
時代背景や年齢が自分と近いので見ているだけで懐かしさが込上げる。
国は違ってもなんとなく雰囲気が昭和の日本を感じる部分も多い。
うわー!とおもわず声が出てしまう。
いるいるこういう人とまるで知り合いのような顔つきの人がたくさん出てくる。
おとなりの国とは、色々あっても結局似た部分が多いのだろう。
こういう話を見ると結局、人間って合う合わないはあっても
元々はそれぞれ優しいものだと実感する。
だけど
家族愛や人間愛を正面から描いた物語は正直嫌いだ。
たぶん性格がよくない私・・・
大人になってからサザエさんがあまり好きではなくなった。
日曜日だから憂鬱なサザエさんシンドロームではない。
最近では何曜日だろうがサザエさんが入っていると苦虫をつぶしたような顔で見ている。
私が小学生の時。
友達のお父さんがサザエさんが入ると
「くだらない!消せ!」と言って全然見せてくれないという話を聞いて、本当に偏屈なひどい親父だと思っていた。
そして遊びに行った時その親父がリビングにいるのを見て
「サザエさんが嫌いなんてきっと怖いお父さんだ」
そう思って目を合わせないようにしていた。
それなのに。
今の私はサザエさんがはいっていると、なんかやだ…と感じる。
あの偏屈親父と大して変わらない。
嫌なら見なければいいのに、あのサザエとやらが今回は何をしでかすかを
最後まで見届けなければ気が済まない。
気楽に実家で暮らしみんなで子育てをしながら好きなことを言うサザエさん。
家族の中心人物だ。
愉快なサザエさんと歌っているが、愉快なのは自分だけだろうと思ってしまう。
とくにあの生活のマスオのストレスを考えると見ていられない。
それにひきかえ、
サザエの実家暮らしの自由奔放さ、
あまり細かいことに気が回らずいつも自己中な発言。
フネがいるので料理も掃除も頑張らなくてもいい呑気な暮らしぶり。
私は確か20代までは好きなテレビ番組を本気でサザエさんと言っていたはずなのに・・・
ワカメが太巻きを一本つまみ食いするエンディングのシーンが大のお気に入りだったのに
随分と心が汚れたものだ。
なので正統派な家族の話は素直に楽しめず
「だるっ」
と思う。
懐かしいお互いの感情がぶつかり合う感覚。
恋のスケッチも家族愛や友情を描いている。
でもサザエさん的なハートウォーミングストーリーとは程遠い。
出てくる親は、子供に暴言も吐くし、お父さんは自分のために金を使い放題で自分勝手だ。
外ではお人好しで家族には威張り、そして情にもろい。
同じ兄弟や姉妹でも親は扱いが違うし不公平で、子供はわりと理不尽な思いをしている。
いまならば毒親と言われてしまうような様々な態度。
あの時代にはわりと普通の事だったんだなと妙に納得できる。
路地裏に住む幼なじみ5人。
金持ちもいれば貧乏もいて色々な意味で差があるが、お互いにそれを隠さない。
大人も子供も困った時はわりと見栄を張らずに、助けて欲しいと言っている。
それが今と違い、見ていて懐かしい感覚だった。
親子が何を言われても結局は最後に分かり合っていく。
それはちょっと自分に照らすと非現実的だが、だからこそ心に響くのかもしれない。
自分にできないからこそ、憧れをもって見ているのかもしれない。
今で半分くらい見た。
どうやらこれから泣ける展開になっていきそうだ。
年をとってきたので、そっと助けてあげる優しさや人の心の痛みに寄り添う話を見ると
やばいくらい泣ける。
泣くことはいい感じのデトックスになる。
とくに心が汚れてきているのでデトックスは必要だ。
昭和のような路地裏。
貧しかった時代。
一見ものすごく意地悪な女の子が、本当はとても優しかったり
クールな男の子の不器用な片思いだったり
親父ギャグばかり言うおとうさんや、めちゃくちゃ怖いお母さん。
コロナ禍で人との交流が減っているのもあって、久しぶりに色々なタイプの人がいて本当に面白い。
毎回笑えて最後には泣ける。
そしてたまに垣間見える建物や文化の違いも興味深い。
うっかりネタバレを読んでしまわないように最後まで楽しみたいと思う。
でも、
よく考えるとサザエさんだって言わないだけで板挟みの苦悩を隠しているだけなのかもしれない。
明るい人はそれなりに大変だろう。
あまりサザエさんの事をディスるべきではなかったと今
心底反省している。
ココ