ココからのブログ

昭和生まれの50代ココです。

みんなそれぞれ大変なんです。

不公平。

生きていればそんなのは山のようにある。

突き詰めればお金持ちの家に生まれるかどうかというスタート地点。
努力でどうにもならない部分で不利であれば、この世は不公平だと思いたくもなる。


それでも不公平は物事に対しての感じ方によって違ってくるだろう。

自分は損ばかりしている。

そういう思い込みがある人は、いつも不平不満ばかりつぶやいて
目の前の幸せに気が付かない。



あのひとばかりずるいが口癖になっているような考え方ほど損なことはない。
自分ってツイてるなって思うようにしよう。

この頃はそう思っている。



こどもは不公平なことだらけ。


生まれた順番っていうのは自分でコントロールできない事で、それぞれの立場なりに不満や言い分はあるだろう。まあまあな不公平の宝庫だと思う。



よく何番目が得か?と話題になるが私から見ると得な事が多いのはやっぱりダントツで末っ子だ。



親も子育てを最低でも一周経験しているのであまり干渉せずに好きにやらせるし、上が怒られた事でも大目に見られることが多い。
長女の時は説教ものだったことをしているのに、同じことをしても次女では全然お咎めなしだ。
まさに不公平の極みだろう。



我が家はつくづくそうで、本当に長女には申し訳ないことをしたと思っている。



ありとあらゆることが初めての長女はすべてがお試し期間だ。

その結果、根が真面目で面倒見のいい人になった。
人から頼られると断れないのが見ていて気の毒になる。
自分と同じ長女なので心情が分かる部分が多い。


そして次女は姉が親にさんざん怒られている現場を見て学習を積む。
場の空気を読ませれば右に出るものはないだろう。

このままいくとまずいことになるぞという雰囲気をいち早く察して素早く退散する。

きょうだいに説教が始まりそうな気配を感じると急に
「寝る!」
と言って布団に入ったりするのが次女だ。

ものすごい嗅覚だ。
こやつはこうしてずっと要領よくうまくやっていくのだろう。

私はずっと長女の不公平さや損ばかり気になっていた。
でもどうやら下は下で大変なようだ。

下は下で本当に大変なんです。

末っ子はいつまでも家の中で小さい人として扱われている。
兄も姉もATMのようになっていて色々と恩恵が多い。

いつまでも小さい人扱いされてはいるが、末っ子なりに無意識で場を和ませようと必死なのだ。

以前、長い休みに夫の実家に泊まっていた時。
おばあちゃんが丹精込めて作ったお手製のかぼちゃの煮物が食卓にあった。

かぼちゃは大好きなのだがその煮物はとにかく一切れが巨大だった。
大げさに言えばおにぎりくらいあるようなかぼちゃ。
そしてつゆだくで濃いしょうゆ味だった。

私は普段かぼちゃはご丁寧に面取りまでして、甘くてほくほくに栗みたいに煮ている。
いつもと様子の違うしょっぱくて大きくてどろどろのかぼちゃの煮物。

親戚が集まって大人数で朝ご飯を食べていたが誰もかぼちゃに手を付けない。
でかすぎて一切れで腹がいっぱいになりそうで、誰が見ても手を付けるのは危険だった。

男性陣はかぼちゃがおかずにならないタイプでいくら勧められても完全スルー。
長女は食べたくないものは、はっきり断れる性格。
誰もがかぼちゃの勧誘に対して生返事をしていた。

「誰か食べないの?せっかく作ったのに。」

姑の勧める声に、嫁である私は無視できずもちろん一個食べた。

「おいしいよ。誰か食べない?」

頼むから誰か空気を読めよと思いながら、

「でかい。でかすぎる・・・そして激しょっぱい」

内心思った。

一個減ってもまだ相当残っている。
なんだか悲しそうなおばあちゃん。

私と目が合う次女。
無理するな食わなくていいと思った。
でも一ミリも食べたくないくせに次女は言った。

「食べようかな・・・」

次の瞬間嬉しそうにおばあちゃんに小鉢によそわれた大量のかぼちゃ。

あーあーあー、そんなにいらないのに。

次女は顔が真っ赤になりながら黙々と食べていた。
そして私は食べるのをこっそり手伝った。

それでも多くて結局お昼にホットケーキミックスで即席カボチャドーナツに変身した。

そのときは、秒でなくなったので 別に次女が頑張らなくてよかったのだ。




後でその時のことを家族で話した。

なんであんなに勧めてるおばあちゃんを見て、食べないでいれるか信じられないとずっと次女は言っていた。全員で一個ずつ食べればどんぶりが一気に減ったのに・・・

こうやってその場の空気を和ませようと必死なのが末っ子というものなのだろう。

真ん中だってがまんばっかりで。

我が家の真ん中は女に挟まれた男子。
女の子だっておならもするし案外だらしないという現実を完全に知っている。

性格はものすごい平和主義だ。


妹が手術をしたり大変だったので小さいときは色々我慢することが多かっただろう。

スパっと親元を離れたあたりも真ん中らしいと思う。
寂しがり屋なようなところもあり目立ちたがり屋。

考えてみるとどの順番で生まれたところでそれぞれ大変な部分も不公平だと思うこともあっただろう。
それぞれ我慢をしているのだ。

それでもやっぱり自分も含めて、違う条件で生まれたかったかと言われると
そんなことはきっと思わない。

自分は自分の人生しか知らないし違うじぶんなんて想像もつかない。

やはり長女は長女らしい自分
真ん中長男も
末っ子次女も
自分以外になってみたいとは思わないだろうなと思う。

                 ココ