ココからのブログ

昭和生まれの50代ココです。

サマータイムレンダ。タイムループしたいかちょっとだけ考えた。

ねるまえににもどれ。


子供達が帰省した後のアマゾンプライムが普段と違ったものをおすすめしてくるようになるので面白い。
家事をしながら流すYouTubeもジャニーズ、アニメのアイドル、声優など、
帰省した時に再生した一人一人の趣味嗜好が反映されてしばらく色んなジャンルが楽しめる。




最近のエンタメは親子が仲良く楽しめていい時代だ。


むかし昔。
私が就職で家を出る前までの記憶の中の大人は、
子供の好きなものをハナからバカにしていた。

忘れもしないのが、私がALFEEの高見沢さんが好きでベストテンとか見て喜んでいると
「なんだこいつは男か女か?ん?ん?」
「死神みたいなやつだな。」
「髪が長くておかまなのか?」

なんて全力で嫌なことを言ってきた。
当時の私は、心から殺意が沸いたものだった。
そうやって全否定するのが当然という態度だったしチャンネル権は主に大人にあった。

野球が一位で子供がテレビを見ていいのはせいぜい九時まで。
九時過ぎのテレビは、親が時間に気づきませんようにと祈るような気持ちで見ていた。
土曜ワイド劇場が入ると早く寝ろと怒られたし、アニメなんて子供が見るものだった。

当時はそれが普通だった。


おすすめアニメ鑑賞会

息子と娘が帰省したゴールデンウィーク
酒を並べて何を見るかのプレゼンがはじまった。

息子のおすすめ。


1位 推しの子
2位 サマータイムレンダ







サマータイムレンダはタイムループものだった。



東京で暮らす主人公が、幼馴染みの葬儀に参列する為、二年ぶりに離島に帰省するところから始まる。
和歌山県の実際にある美しい離島をモデルとしていて、今は聖地巡礼でにぎわっているようだ。
アニメの中でも温かな和歌山弁が心地いいし、いつか行って見たいと思った。

懐かしい家族や友人との再会。
滞りなく行われる葬儀だが主人公が少しずつ色々なことに違和感を感じ始め、
島に昔からある不吉な言い伝えを耳にする。


主人公は自分が死ぬと過去にループできる能力があることに徐々に気がつく。
望まない未来を変えるためにループを繰り返す。
何度も死に、現在の記憶を持ったまま過去に戻る。
でもループは限界がある。




俺はもう後悔だけはしたくない。

せんかったことを悔やむくらいやったら、したことを後悔する


使いきれ、俺の命



しなかった後悔よりした後悔、
使い古されたよくあるセリフなんだけど、
アニメで主人公から聞くと心に刺さるし熱い。

先がどうなるか楽しみでワインをどんどん飲みながら見た。
同じくらいのペースで飲んでいる娘と息子。
いつの間にこの人たちはこんなに酒が飲めるようになったのだろうと思いながら、シーズンの半分くらいまで見た。


息子はこのアニメを大学が休みの日、一日で25話を一気見したらしい。
最終回を見た後に気になることが出てきて一話目をもう一回見たと言っていた。
アニオタおそるべし。



息子が帰った後、この前ようやく最終回まで見終わった。
やはり分からない事があって私も一話目をもう一回見た。

あーそういう事かという伏線。
これは結末が分かったうえでもう一周見てもいいかも。
というか見なきゃ分からないかもしれない。




タームループが出来たらなぁ。

もし、今の記憶を持って過去に一回だけ戻れるって言われたらどうするだろう?

いろんなことが影響されて現代がガラリと変わってしまうのも怖い。
そう考えると、過去の良くない事であっても簡単には手を付けられない。

でもひとつだけ戻ってしたいことを思いついた。


顔も知らないけれど、近くにいたあの人と会話をしたい。
話しかけられていた事に気づかなかったあの日に戻って、返事を書くところからはじめたい。



もう二度と叶わないけれど過去に戻れるならば
せめてこんにちはの五文字だけでも伝えるために
メッセージを返すために過去に行ってみたい。

そんな事を考えた。


kanahebijiro.com

時間旅行といえば、時をかける少女を思い出す。
原田知世の映画も懐かしいが筒井康隆の小説も好きだった。


ラベンダーの香り。
いつか再び自分の前に現れる誰かを待ってる。
消し去られた記憶の片隅にある誰かを待つってなんて素敵なんだろう。

あの本を読んでいた頃は時間旅行をしているタームトラベラーは
現実の人間の中にもきっと何人も混ざっていると思っていた。
混ざっていない証拠はない。

混ざっていたらいいのに。
いまだにそんなことを考える。


                     ココ